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意外と知らない電気代のしくみ
2023.1.31
電気代のしくみとは?
電気代は嫌でも毎月かかる固定費だから、1円でも安くしたいですね。
毎月請求されるものなので電気代の明細書を確認したことがないという人は多いのではないでしょうか?
今回はそんな電気代のしくみをご紹介します。
もくじ
1. 電気料金の3原則
2. 電気代のしくみ
3. まとめ
基本料金と電力量料金単価の決定にあたっては「原価主義の原則」「公正報酬の原則」
そして「電気の使用者に対する公平の原則」の3原則に基づき行っています。
料金は、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものでなければならない。
設備投資等の資金調達コストとして、事業の報酬は公正なものでなければならない。
電気事業の公益性という特質上、お客さまに対する料金は公正なものでなければならない。
この3原則から電力会社の利用者が過剰な料金を請求されることなく、電力会社も電気を供給するために
かかった費用を回収できるバランスが保たれています。
下記の3つのしくみを合計した料金が、月々の電気代として請求されます。このうち電力量料金には、
使用量以外に「燃料費調整単価」によって変動します。電気代は基本的に下記によって構成されています。
・基本料金
・電力量料金
・再生可能エネルギー発電促進賦課金
契約プランごとに設定された固定料金のことです。
基本料金は固定なので、電気をどれだけ使用したかにかかわらず、毎月同じ金額がかかります。
電力量料金は使用した電力量(kWh:キロワットアワー)に応じてかかる料金のことです。
その月に使った電力量に比例して電力量料金が発生します。
電力量料金の三段階料金とは、電気を使用した量に応じて、単価設定を三段階に分けたものです。
電気使用量が一定量を超えると、単価が切り替わります。
電力量料金には、燃料費調整制度にもとづいて燃料費の変動にあわせて
変動する「燃料費調整額」が含まれており、火力発電に用いる燃料(原油・液化天然ガス・石炭)の
価格変動が、毎月の電気料金に反映します。3ヶ月の平均燃料額が基本価格より高ければ電気料金が上がり低ければ下がります。
日本は電力を作るための燃料の資源が乏しく、ほとんどを輸入でまかなっており、国内の資源だけでは
安定した電力の供給がでず、世界の経済状況、為替レートなどが燃料価格に大きく影響され、
電気料金を固定していると、燃料価格が高騰したときに電力会社が大きな損失を被る
可能性があるため、安定的な電力供給のため燃料費調整制度が設けられました。
・再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下「再エネ賦課金」)
日本には「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」があり、再生可能エネルギーを用いて
発電した電気を一定期間は国が固定価格で買い取ることとしています。
「再エネ賦課金」は、再生可能エネルギー電気の買い取りに電力会社が要した費用を電気の使用者が賦課金
として負担するものです。賦課金単価は全国一律で、電気の使用量に応じて利用者が負担する決まりです。
燃料費調整額のように単価がマイナスになることはありません。
電気代が値上がっている部分は、燃料費調整額で、原油、LNG(化天然ガス)、石炭価格が反映されるもので、
現在はこれらの燃料が高騰し、電気代が高くなる要因となっています。
天然ガスは燃焼時の大気汚染が最も少ない化石燃料で、日本では発電用燃料の4割弱を占めています。
世界での需要が拡大し供給の減少が進めば、価格の高止まりが続くでしょう。